「赤毛のアン」紀行④
3日目 ハリファックス寄り道
今日は一日ハリフアックス市内及び近辺観光。

ライトハウス・ルート、ペギース・コーブ、マホーン・ベイ、ルーネンスバーグ等。
朝食後一時間程余裕があったのでホテル周辺を少々散歩してみる。ハンサムな若いボーイのタータンスタイルがとても決っていて、
素敵だったので一緒に写真に収まってもらったりして。ペギース・コーブ燈台郵便局では燈台の消印を押してもらえると言うので、
昨夜眠い目で書いた葉書、父、夫、息子達宛てのを忘れず持ってバスへ。旅行の初日にはいつも留守の家族に礼状を出すことにしている。だって、
一人旅を許してもらえる喜びと感謝は、言い表せないほど幸せな気分の最初の日にこそ素直に表せるのだから。
モードもこの海の景色を見ていることは間違いないけれど、この地名を読んだことはないので、友は「今日はモードの景色とは言えない。
早く島に渡りたい。」とぼやきどおし。ペギーズ・コーブは小さな入江、港、巨大な花崗岩の岩棚の上にちょこんと可愛い白い燈台、
カラフルな彩りの村の家々、ロブスターの捕獲用の籠が山と積み上げられた桟橋で出来ている様だ。

足元は巨大な岩だらけで悪く、風は頭を引き千切りそう、けれど海と空は最高のブルー。はまなすが甘く香って、
桃色のシロツメクサのような花が道端を埋めて、まるで石狩浜のよう。うーんちょっと郷愁?可愛い燈台で葉書を出してバスに戻る。車中、
川とも入江とも池とも海とも区別付きかねるような水辺を楽しみながら行くと、入江の向こう岸にルーネンスバーグの町並みが見えてきた。
海が細い川のような入江になって幾つも幾つも入り込んでいる地形なので見極めが難しかったのだ。ここは赤に塗られた建物群が、
印象的な岸辺に細く連なるきれいな漁村。ドイツ移民の村で、世界遺産になっている。

オールド・フィッシュ・ファクトリィでまずは昼食。ここは最初に目に入った赤い建物で、半分は海洋ミュージアムになっている。
レストランで名物のソロモン・ガンディ(ニシンの酢漬け)、ドイツ料理なのかしら?を食べた。

後で思うに、これは今回の旅での一番おいしい食事だった。これが前菜で、メーンディッシュはタラ。
デザートがやはり特産のブルーベリィをたっぷり使ったおはぎのようなもので、これが見かけによらずおいしいの。
造船とタラ漁で繁栄した名残の優雅な家々、丘の上の白壁赤い尖塔付きの屋根の美しい城のような学校ルーネンバーグ・
アカデミーが目を見張らせる。

そして、セント・ジョーンズ・アングリカン教会。

白い建物で、縁取りの黒のペイントがとてもすっきりした、ステンドグラスの美しい窓と細い尖塔を幾つも持っている瀟洒な教会だ。
外から見るととても可愛い感じなのに、中へ入るとステンドグラスを通した光が厳かだった。村の家々の、花がとてもきれいな、
でもとても素朴な庭を楽しみながら世界遺産記念碑まで歩く。愛らしさに溢れた暖かい世界遺産だった。次はマホーン・ベイへ。
途中三つの教会が水の向こうに並ぶ美しい光景が見られた。

セント・ジェームズ教会(淡い黄色に赤のアクセント)、セント・ルーターズ教会、三位一体(ユナイテッド)教会。マホーン・
ベイのメインストリートには可愛いお店が幾つも。つい「何かいいものは?」
とキルトの店とか錫合金の店とか可愛い店を見る度頭を突っ込もうとする私は、首根っこを彼女に引っつかんで引き戻されてばかり。
「まだ本番じゃないんだよ。目的地は明日からだからね。あわてるんじゃないの。」「そりゃーそうだね。」だけど、
私ったら何を見ても嬉しくなっちゃって、足にも心にも羽が生えちゃうんだ。
せっかくここに居るんだからここでもわくわくしちゃえばいいのにね?夕方2時間ほどまた自由時間があったので勇んで出かける。
夕食は海辺のサミットハウスの隣りのウオーター・フロント・ウェアハウスだというので、直接店に行くと添乗員さんに断って、
ロウアーウオーター通りをまっすぐに行ったコーンウオリスパークにある市内一のスーパーに買い物に行く。
「カナダのお土産はPEIでもここでも同じにお薦めは、ロブスターパテ、メープルシロップ、ブルーベリーリーシロップ、メープルクッキー、
ブルーベリーワイン、ソルトウオータータフィ、タルソ(海草)ぐらいで、(スモークサーモンは日本の方がおいしいわよ)
スーパーへ行けば同じものが安く買えますよ。」とガイドさんが教えてくれたのだ。
「PEIでは見て回るのに忙しくてとてもお土産どころではないだろうから、ここで片付けちゃおうよ。」広いスーパー、野菜、
魚等の生鮮売り場がとても興味深い。でも、シロップも家庭用の大ビンだけ、クッキーも大箱で、「これじゃお土産にならないよ。」
でもロブスターパテは小さな缶詰を見つけたので少し買い込んで、「ほら今夜は食事に遅れる訳にはいかないわよ。」と、又大慌て。
バタバタと海岸通りを走り抜ける。汗をかいて、五分前にレストランに到着。まだ陽は高く、じりじり日焼けしていく音が聞こえそう。
今日は皆さんを引き連れた添乗員さんが「遅れてすいません。」ツァーの皆さんを待ちながら、
にぎやかに食事する人達でにぎわうオープンテラスや楽しそうな音楽の流れてくるビヤホールみたいな店内をワクワクしながら眺めていた私たちは、
奥の奥の静かーな部屋に案内されてガッカリ。(これは隔離デスヨ)町の人達や観光客でにぎわう猥雑なホールで、
給仕のこの土地のお姉さんやお兄さんをみたり、様々な料理をみたりしながら楽しく食事したかったなぁ。
今晩のメニューはロブスターのクリームスープにタラのムニエル、たっぷりのジャガイモ(これはおいしいの)とドレッシングたっぷりのサラダ。
チョコレートケーキにコーヒー。今夜は地ビールの小瓶をゲット。余りコクのない飲みやすいっていえば飲みやすいビールだった。
夜8時レストランで解散。三々五々ホテルに帰る。途中ホテル横のヒストリック・プロパテイーズへ寄ったら、
探していた丁度いいサイズのメープルシロップもブルーベリーシロップもメープルクッキーもあった。やっぱりお土産はお土産屋さんかなぁ?

重くなった荷物とおねむになった彼女をホテルの部屋に置いて薄暮のヒストリック・プロパテイーズへ戻った。
同じツアーの一人旅の奥さんとご一緒だった。彼女の部屋は昨日の夜から深夜迄にぎやかな楽団の音楽が聞こえていたので、
それが何か見てみたいと言うので。ここには観光客向け(多分)の市場、お土産屋、食事処、 デリの様な店が集まっている。
海に面しているので、明るく開けた感じで、今夜はカントリーのバンドが出ていて人も沢山出ていて、とてもにぎやか。
可愛らしく踊る若者や年配の人々…潮の香りのしない海風に吹かれて小さな祭りを見ているよう。それもそのはず、明日はカナダデー、
その前夜祭でした。

水辺に座って音楽に体を預けていたら、少し酔っ払ったおじさんが「英語わかる?写真撮ってあげようか?」と近づいてきて、
上機嫌で写真を撮ってくれました。 建国記念日の前夜祭の夜がこんなに優しい楽しさで更けてゆくなんて、カナダの人達は大人しいのだろうか?
「平和だなぁ!」と思いながら、私たちは一時間ほどで引き上げたけれど、あの後「青い城」
のヴアランシーが行ったモスコウカの森の奥の開拓地のダンスパーテイのようにお酒が多くなるにつれ…なんてことにもなるのかしら?
今夜もここでダンスはモードの物語に負けず劣らず沢山の物語を作ることになるのだろうなぁ。
バンドの前で笑っていた明るい髪の娘さん達がこの美しい国で幸せでありますようにと願って帰路。
帰り際におもちゃ屋さんで彼女は甥ごさんに木製のアルファベットトレインを買いました。
シンプルなのが気に入って私も息子に機関車の頭としっぽを買いました。磁石で好きな形(アルファベット)
のものを好きなだけ買って連結するようになっていて、自分の名前分を買えば自分の名前の列車が組みあがるというものだ。
Privateers Wharf という名前のお店でした。それは今も息子の部屋の机の上にちょこんと乗っている。さあ、
明日はやっとPEIへ渡るのですよ!部屋へ戻ったら旅行中は毎日睡眠薬を飲む彼女はもうぐっすりと寝入っていました。私は心地よい疲れに、
今夜は睡眠薬はいらなさそうです。手帳にガイドさんのお薦めのお土産を心覚えに書き付け、今日の買い物を書き込んで寝るとしましょう。
そうそうお薦めにはブルーベリーワインというのもありましたっけ。
